感震ブレーカーの補助金2026|国の直接の補助はなく市区町村が中心。分電盤タイプは上限3万〜10万円(国・都の上乗せがある区も)、簡易タイプは数千円か無料配布。東京は品川・荒川・港・江戸川などの区

大きな地震のあと、電気が戻ったときの火事(通電火災)を防ぐ感震ブレーカー。補助金は使えるのか。国が個人に直接出す補助はなく、支援しているのは市区町村です。消防庁も「地方公共団体が住民による感震ブレーカーの設置に対して支援を行っている場合があります。お住まいの地方公共団体のホームページなどをご確認下さい。」としています。

支援の形内容ポイント
補助分電盤タイプは費用の1/2〜全額・上限3万〜10万円。簡易・コンセントタイプは上限数千円工事の前に申請する所と、後から申請する所がある
無料配布・貸与簡易タイプやコンセントタイプを無料(または数百円)で配る木造住宅密集地域や高齢者の世帯に限る所が多い
あっせん市区町村の協定で割安に買える世田谷区・中野区・板橋区などはあっせんだけ

国の補助:個人には直接出さない

  • 阪神・淡路大震災では、火災139件のうち85件が、東日本大震災では110件のうち71件が電気による火災でした(内閣府などの検討会の報告)
  • 国の調査では、令和4年9月時点の感震ブレーカーの設置率は5.2%にとどまっています。能登半島地震(輪島市の大規模火災)のあと、防災基本計画にも普及の推進が書き込まれました
  • 消防庁は令和7年度の補正予算で、著しく危険な密集市街地を持つ15市区(川口市・浦安市・品川区・北区・横浜市・大津市・京都市・大阪市・豊中市・門真市・寝屋川市・東大阪市・神戸市・高知市・長崎市)が住民の設置を支援する場合の補助を新しく作りました。個人が国に申請するものではありません

感震ブレーカーの種類

種類しくみ価格の目安(消防庁)工事
分電盤タイプ(内蔵型)分電盤のセンサーが揺れを感じてブレーカーを落とす約5万〜8万円要(電気工事士)
分電盤タイプ(後付型)今ある分電盤に付ける(漏電ブレーカーがある場合)約2万円要
コンセントタイプコンセントから電気を止める。家全体を止める型と、つないだ機器だけ止める型がある約5,000円〜2万円差し込み型は不要、埋め込み型は要
簡易タイプばねやおもりでブレーカーのスイッチを落とす3,000円〜4,000円程度不要(自分で付ける)
  • 震度5強相当以上の揺れで作動するものが多く、多くの補助は、分電盤タイプは日本配線システム工業会の規格品、簡易・コンセントタイプは日本消防設備安全センターの推奨品を条件にしています
  • 医療機器:「生命の維持に直結するような医療用機器を設置している場合、停電に対処できるバッテリー等を備えてください。」
  • 夜間の地震に備えて、停電のときに点く足元灯や懐中電灯を用意します
  • 蓄電池:「蓄電池を設置した住宅については、感震ブレーカーを設置した場合であっても、通電する仕様となっている場合があります。」
  • 簡易タイプは自分で取り付けるので、取り付け方で作動の確かさにばらつきが出るおそれがあります

東京都:区市町村が窓口(都は区市町村を支援)

東京都は個人に直接は出さず、区市町村の事業を補助しています(都は感震ブレーカーを「グラぴたスイッチ」と呼んでいます)。都の無料配布(コンセントタイプ)は令和7年1月末で終わりました。区市の主な支援は次のとおりです(2026年10月19日確認)。

区市対象内容申請
品川区区内全域の既存住宅分電盤タイプ:区5/6・上限8万円(特例世帯は7/8・上限10万円)。木造は都の上乗せ(上限4万円)、重点地区は国の上乗せ(上限3万円)。アース付きコンセント型は全額・上限3万円工事の前(2027年1月29日まで)
荒川区区内の全世帯設置工事費1/2・上限6万円(高齢者・非課税などの世帯は5/6・上限10万円)。器具の購入費1/2・上限5千円。高齢者などの世帯には簡易タイプを無料配付工事・購入の前(2月末まで)
港区・江戸川区区内の世帯分電盤・工事を伴う一括遮断型は上限8万円、簡易・工事のいらない型は上限7千円設置の後(港区は支払いから90日以内)
新宿区区内に住宅を持つ人設置費用の3/4・上限6万円(住民税非課税の世帯は5/6・上限7万5千円)工事の前(2027年3月1日まで)
足立区区内の木造住宅分電盤タイプ2/3・上限5万円(65歳以上を含む世帯などは全額・上限8万円)工事の前
大田区木造住宅密集地域の世帯主3/4。工事を伴う一括遮断型は上限6万円、簡易などは上限5,250円。非課税の高齢者世帯などには簡易タイプを無料で設置設置の後(2027年2月28日まで)
台東区・江東区指定された地区分電盤タイプ2/3・上限5万円。簡易・コンセントタイプの無料配布も工事の前
目黒区指定された木造住宅密集地域の木造建築物分電盤タイプなどに2/3・上限5万円(65歳以上のみの世帯などは全額・上限8万円)。区のページは令和7年度の案内のままなので、今年度の受付は区に確認工事の前
葛飾区・練馬区葛飾は65歳以上の世帯・2階以下の木造戸建てなど、練馬は木造住宅葛飾は一括遮断型に全額・上限2万円など。練馬は購入費の3/4・上限1万5千円(一括遮断型)設置の後
杉並区・北区杉並は区民、北区は木造住宅簡易タイプを区の負担で設置・配付(杉並は設置費2,000円、高齢者などは無料)申込み
町田市・八王子市・東大和市・狛江市市内の世帯町田は3/4・工事を伴う一括遮断型は上限6万円(10月13日時点で予算残274万円)。八王子は防災用品と合わせて1/2・上限1万円(市内の店)。東大和は3/4・上限6万円(9月15日に受付再開、12月28日まで)設置の後
武蔵野市・国分寺市・清瀬市市内の世帯などコンセントタイプや簡易タイプを無料で配る申込み

世田谷区・渋谷区・中野区・板橋区・中央区・多摩市は、あっせん(割安で買える)だけです。府中市は、9月の補正予算に「感震ブレーカーの購入費に対する補助事業」(1,050万円)を入れました。受付の時期や額は、市の案内を確かめてください。武蔵村山市は予算に達して受付を終えました。

東京都以外

確認できた範囲では、県が個人に直接補助しているのは石川県だけでした。石川県は県内全域で、分電盤タイプ(内蔵型)は費用の1/2・上限3万円、後付型・コンセント・簡易タイプは上限3,000円です(設置の後に申請、2027年3月31日まで)。神奈川県・兵庫県・鳥取県・岐阜県・滋賀県は、市町村の補助にお金を出す形です。

大きな市

市内容
横浜市簡易・コンセントタイプの5製品だけ。重点対策地域は器具代が無料、ほかは市が約半額(1個1,820円まで)を負担。2027年1月31日まで
名古屋市分電盤タイプは全市域で、交付決定の後に設置(木造住宅密集地域は1/2・上限4万円、ほかは1/3・上限2万6千円、1月29日まで)。簡易・コンセントタイプは7区11地区で上限3,000円(1月8日まで)
京都市1981年5月以前に着工した木造住宅と京町家の分電盤タイプに4/5・上限5万円(密集市街地は7万円)。12月25日まで、交付決定の前の発注は対象外
大阪市東成区・生野区・天王寺区の指定の町丁だけ。分電盤タイプの設置工事費の2/3・上限7万円。工事契約の前に申請、12月28日必着
静岡市・浜松市静岡市は分電盤タイプに2/3・上限3万円(工事の前に申請)。浜松市は一括遮断型に1/2・上限5万円(購入の後に申請)
仙台市指定の地域に簡易・コンセントタイプを配る(先着6,500世帯、2027年3月19日まで)
相模原市防災用品7品目の補助(1/2・上限1万円)の中に感震ブレーカー(10月15日〜12月15日)
千葉市・さいたま市千葉市は指定の地区で、町内自治会単位で申し込み、購入費の1/2・1世帯あたり上限3,000円(購入の前に申請、12月15日まで)。さいたま市は自主防災組織だけで、個人は申請できない
川崎市・神戸市川崎市は「本市では、設置に関する補助金等は設けておりません。」、神戸市は「※現在、神戸市では感震ブレーカーの設置・購入に関する補助は実施しておりません。」

そのほかの主な市町

すべての市町村を調べたわけではありません。ここにない市町村は、お住まいの市町村のページで確かめてください(2026年10月19日確認)。

地域市町と内容
関東行方市(2/3・上限8万円)、龍ケ崎市(2/3・上限5万円)、笠間市(1/2・上限5万円、12月11日まで、10月16日時点で残り約51万円)、館林市・小山市(分電盤は1/2・上限3万円、購入の前に申請)、三芳町(1/2・上限1万円)、市川市(リフォーム助成の一つ、分電盤タイプ)、柏市(簡易タイプ2/3・上限3,000円)、野田市・印西市(1/2・上限5千円)。厚木市・白井市は500円で配布。茅ヶ崎市は予算に達して停止中
静岡・甲信越御殿場市(2/3・上限5万円、特例世帯は全額・上限10万円)、伊東市・牧之原市(2/3・上限5万円)、沼津市・富士市・湖西市(2/3・上限3万円)、焼津市・清水町(上限2万円)。いずれも分電盤タイプで工事の前に申請。富士宮市・磐田市・藤枝市は受付を終了。山梨市・安曇野市は防災用品の補助の一つ
近畿・中国・四国姫路市・赤穂市(指定の地区だけ)、彦根市(分電盤1/2・上限3万円)、和歌山市(高齢者などの世帯に上限1万円)、高知市(分電盤タイプ上限1万円、1月15日まで)、西条市(3/4・上限1万5千円)、高松市(家具の転倒防止と同じ枠で2/3・上限1万円)、広島市(耐震シェルターなどの補助の一部)
そのほか白山市(石川県の補助への上乗せ)、川辺町(分電盤1/2・上限4万円)、犬山市、鳥取県の市町村(県の一覧あり)

申請で気をつけること

  • 申請の順番:分電盤タイプの工事を伴う補助は、工事の前の申請が多いです(品川区・荒川区・新宿区・足立区・名古屋市・京都市・大阪市・静岡県の市町など)。簡易タイプなどお店で買うものは、買った後の申請が多いです(港区・江戸川区・石川県・浜松市・柏市など)
  • 地域・世帯の条件:木造住宅密集地域や指定の町丁だけ、高齢者の世帯だけ、という補助が多くあります
  • 種類の条件:一括遮断型だけ、分電盤タイプだけ、簡易タイプだけ、などの指定があります。都や区市の無料配布を受けた世帯は対象外の所もあります
  • 点検商法に注意:石川県は「感震ブレーカーの設置は「義務」ではありません」としています。足立区・葛飾区は、無料点検を装って分電盤の高額な契約を迫る業者に注意を呼びかけています

家の耐震の補助は耐震改修の補助金にまとめています。

買う・工事を頼む前に:申請の順番と、対象の種類を確認する

感震ブレーカーの補助は、工事・購入の前に申請するものと、後から申請するものがあります。分電盤タイプの工事を伴う補助は、工事の前の申請が多いです。

対象の種類(分電盤・コンセント・簡易)や、対象の地域が決まっている補助が多くあります。家全体の電気を止める「一括遮断型」だけを対象にする市区町村もあります。

見積もりを依頼したら、各社に次の3つを聞いてください。

  • 「この感震ブレーカーは、日本配線システム工業会の規格品か、日本消防設備安全センターの推奨品ですか」
    多くの補助は、規格品・推奨品であることが条件です
  • 「家全体の電気を止める一括遮断型ですか」
    一括遮断型と、つないだ機器だけを止める型で、補助の上限が違ったり、対象外だったりします
  • 「見積もりに、機器の代金と取り付け工事費を分けて書いてもらえますか」
    工事費を含める補助と、機器代だけの補助があります

公式サイトで確認できます

消防庁「感震ブレーカー」

感震ブレーカーの種類や効果、注意点は、消防庁のホームページで確認できます。

補助が使えるかと、機器や工事の質は別の話です。無料点検を装った分電盤の高額な契約に注意し、見積もりは比べてください。

業者の探し方

このページでは、特定の事業者・見積もりサービスを紹介していません。分電盤タイプの取り付けは電気工事士の工事が必要なので、地域の電気工事店に直接問い合わせてください。市区町村のあっせん・無料配布を使う場合は、市区町村の案内に従ってください。

出典

本ページの内容は、次の公表資料にもとづいています(2026年10月19日確認)。

  • 消防庁「感震ブレーカー」の感震ブレーカーの案内・種類と効果・普及推進の資料、内閣府・消防庁・経済産業省の検討会の報告とリーフレット
  • 東京都の出火防止対策(グラぴたスイッチ)の案内と区市町村の一覧
  • 各道府県・市区町村の公式ページ

制度の内容と受付状況は変わります。申請の前に、必ずお住まいの市区町村の窓口と公式サイトで確認してください。

制度の内容・金額・要件・期限は予告なく変更されることがあります。申請の前には必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。本サイトは民間の情報サイトであり、事務局ではありません。

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