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古い木造の家の耐震補強をしたい。補助金はどこから出るのか。耐震改修の補助は、お住まいの市区町村に申し込みます。国の補助は、市区町村の補助を通して出る仕組みです。
| 制度 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 市区町村の耐震改修の補助 | 工事費の5分の4・上限115万円が多い(自治体で大きく違う) | 契約の前に申請。診断→設計→工事の順 |
| 市区町村の耐震診断 | 無料や少しの自己負担で受けられることが多い | 補助の多くは、診断で耐震性が足りないと判定された家が対象 |
| 耐震シェルター・防災ベッド | 家全体を直せない場合に、寝室などを守る装置の補助 | 高齢者・所得の条件がある自治体が多い |
| 所得税の控除 | 標準的な工事費の10%(最大25万円)+あわせて行う工事などの5% | 1981年5月31日以前に建てた家だけ |
| 固定資産税の減額 | 翌年度分の2分の1(120㎡分まで) | 補助金を引いた工事費が50万円超、工事の後3か月以内に申告 |
国の補助:市区町村を通して出る
国土交通省の事業概要には「本事業は民間事業者への直接補助ではなく、地方公共団体を通じた間接補助(地方公共団体による補助制度の整備が必要)」とあります。個人が国に直接申請できる住宅の耐震補助はありません。
- 木造の戸建てで、補強設計と耐震改修をまとめて支援する場合、国と自治体を合わせた補助の基準は定額115万円です(多雪区域は140万円、密集市街地などは175万円。工事費の8割まで)
- 実際に受け取れる額は、市区町村の制度で決まります。115万円より多い自治体も、少ない自治体もあります
- 国の資料では、費用の目安として「築50年、2階建て、延べ面積約100㎡の木造住宅を改修すると、224万円ほどかかるというモデルケースがあります。」とされています
- 国の長期優良住宅化リフォーム推進事業は、令和8年度は実施されていません。みらいエコ住宅2026事業にも、耐震改修のメニューはありません(「防災性向上改修」は、飛来物に強いガラスへの交換のことです)
市の補助:工事費の5分の4・上限115万円が多い
政令指定都市と県庁所在地を、2026年10月16日に確認しました。
| 市 | 耐震改修の補助(木造住宅) |
|---|---|
| 仙台・千葉・名古屋・神戸・岡山・広島・静岡・浜松・宇都宮・松山など | 工事費の5分の4・上限115万円 |
| 金沢市 | 定額で上限280万円 |
| 京都市 | 5分の4・最大200万円(今年度限りの増額)。12月25日まで |
| 岐阜市 | 上限200万円 |
| 津市・熊本市 | 上限157.5万円 |
| 福岡市 | 80%・上限150万円 |
| 札幌・山形・さいたま・鳥取・新潟 | 上限140万円 |
| 高知市 | 8割・上限125万円 |
| 大阪市・相模原市・鹿児島市 | 2分の1・上限115万円 |
| 奈良市・松江市 | 3分の1・上限50万円(3件)、23%・上限75万円 |
- 今年度の受付を終えた・止まっている市:札幌市、秋田市、山形市、福島市、千葉市、前橋市(一時停止)、大分市、宮崎市、長崎市
- 締切が近い市:盛岡市・岐阜市・山口市(10月30日)、川崎市(10月末)、新潟市(11月13日)、青森市・水戸市・静岡市・佐賀市・高松市・岡山市・奈良市(11月30日)
- 熊本市は、2026年7月28日の熊本地震のあと、8月20日から新しい相談をいったん預かりにしています
- 多くの補助は、予算に達すると締切の前でも終わります
県の補助:市町村の補助に上乗せ
県が個人に直接補助することは、ほとんどありません。千葉県は「千葉県は住宅所有者等に対する直接補助は行っておりません。」としています。県は市町村の補助に上乗せしていて、上乗せが手厚い県もあります。
- 石川県:県と市町で定額210万円(能登半島地震の被災住宅も対象)
- 山梨県:補助率10分の10・限度額143万7,500円(令和8年度まで)
- 長野県:令和8年度に最大50万円を上乗せ
- 熊本県:工事費の最大9割・上限157.5万円
- 鳥取県:令和8年度から3年間、10割の定額補助をうたっています。ただし鳥取市の令和8年度の手引きは5分の4・上限140万円のままで、県の数字が、そのまま市町村の額になるとは限りません
- 茨城県:県は「木造住宅の耐震診断や耐震改修、危険ブロック塀等の除却等に対する補助を行う市町村に対して、その費用の一部を補助する。」としていて、所有者が申し込むのは市町村です(「お住まいの市町村が補助事業を行っていれば補助金を利用することが出来ます。」)
- 愛知県は県のページを取得できず、確認できませんでした
京都市・津市・山梨県・鳥取県・徳島県・長野県などは期間限定の増額で、来年度は額が下がる可能性があります。
東京23区:2000年5月以前の木造住宅も対象
東京23区は、1981年6月〜2000年5月に建てた木造住宅(新耐震)の耐震改修も、多くの区が助成しています。都の令和8年度の一覧では、千代田区・中央区を除く21区に、この助成の欄があります。
| 区 | 耐震改修の助成(旧耐震の木造) | 申請の締切 |
|---|---|---|
| 新宿区 | 4分の3・上限300万円 | 予算の範囲内 |
| 品川区 | 設計と改修を同時に申請すると3分の2・上限400万円(高齢者・障害者等の世帯は全額) | 12月4日 |
| 板橋区 | 10分の9・上限220万円(新耐震は3分の2・上限160万円) | 12月4日 |
| 葛飾区 | 補強設計と改修で3分の2・上限220万円 | 12月11日 |
| 杉並区 | 2分の1・上限150万円(指定の建物・地域は上限250万〜300万円) | 12月18日 |
| 江戸川区 | 課税世帯は2分の1・上限150万円、非課税世帯は3分の2・上限200万円 | 12月25日 |
| 世田谷区 | 補強設計と改修で上限170万円(要介護の人などがいる世帯は300万円) | 12月28日 |
| 大田区 | 3分の2・上限200万円 | 2027年1月15日 |
| 足立区 | 9割・上限150万円 | ― |
| 練馬区 | 4分の3・上限130万円(設計なども含む総合支援は170万円) | ― |
どの区も、契約の前(交付決定の前)の申請が必要です。区の耐震診断を受けていることや、区に登録した業者に頼むことが条件の区もあります。東京都の住宅の補助は東京都のリフォーム補助金をご覧ください。
2000年5月以前の木造を対象にしている市
東京23区のほかに、仙台市・青森市・山形市・横浜市・川崎市・相模原市・さいたま市・千葉市・神戸市(10月1日から)・大阪市・和歌山市・鳥取市・徳島市・熊本市も、2000年5月以前に建てた木造住宅の耐震改修を補助の対象にしています。一方、高知市は「※新耐震基準の耐震改修工事についての補助制度はありません。」としています。
耐震シェルター・防災ベッド
家全体の耐震改修が難しい場合に、寝室などに置く耐震シェルターや防災ベッドの補助があります。国は「地震時のリスクを低減するための耐震シェルターや耐震ベッドについては、効果促進事業での支援が可能です。」としていて、実際の補助は区市町村が出します。
- 東京の区:品川区(全額・上限65万円、年齢・所得の制限なし)、練馬区・杉並区(9割・上限50万円)、新宿区(シェルター10分の9・上限45万円)、葛飾区(3分の2・上限60万円)など
- ほかの市:津市(全額・最高100万円)、岡山市(上限80万円)、徳島市(80万円、ベッドは40万円)、横浜市(シェルター40万円・ベッド20万円)、京都市(5分の4・40万円)など
- 65歳以上の人や障害のある人がいる世帯、所得の条件などがつく自治体が多いです
減税:所得税の控除と、固定資産税の減額
- 所得税:「昭和56年5月31日以前に建築された家屋であって、自己の居住の用に供する家屋であること。」が条件で、標準的な工事費の10%(対象は250万円まで、最大25万円)が控除されます。あわせて行う増改築などの一定の工事があれば、その費用などの5%も控除されます(1,000万円から耐震工事分を引いた額まで。合計所得2,000万円以下などの条件があります)。補助金を受けた場合は、その額を引いて計算します。2028年12月31日までの改修が対象です
- 固定資産税:「昭和57年1月1日以前から所在する家屋に対し、現行の耐震基準に適合する耐震改修工事を行った場合について、翌年度分の固定資産税が2分の1に減額されます。」。減額は120㎡分までで、改修して認定長期優良住宅になった場合は3分の2です。工事費が50万円(税込)を超えることが条件ですが、この50万円は補助金を引いた後の額で判定します。国土交通省のよくある質問は「固定資産税:実際にかかった費用から補助金等の額を差し引きます。」としていて、補助で自己負担が小さくなると対象外になることがあります。工事の後3か月以内に市区町村に申告します(2031年3月31日までの工事)
- 東京23区では、都の減免で、旧耐震の家に加えて2000年までに建てた木造住宅(1982年1月2日〜2001年1月1日の新築)も、120㎡分まで1年度分の固定資産税が全額免除になります
- 新耐震(1981年6月以降)の家は、国の所得税の控除・固定資産税の減額の対象外です
申請の順番
- 市区町村の窓口に相談し、耐震診断を申し込む(無料や少しの負担のことが多い)
- 診断で耐震性が足りないと判定されたら、補強設計をする(設計にも補助がある自治体が多い)
- 工事の見積もりを取り、契約の前に改修の補助を申請する
- 交付決定を待ってから契約・着工する
- 工事の後に完了の報告をし、補助を受け取る。所得税の控除は翌年の確定申告、固定資産税は3か月以内に申告(どちらも補助金を引いて計算)
バリアフリーの工事と一緒にする場合はバリアフリー改修の補助金、外壁・屋根の工事は外壁塗装の補助金もご覧ください。
重い瓦を軽い屋根材に替える工事や、瓦屋根の耐風改修は屋根の修理・葺き替えの補助金もご覧ください。
古い家を建て替えのために取り壊す場合や、空き家の解体の補助は家の解体の補助金にまとめています。
地震のあとの電気火災を防ぐ感震ブレーカーの補助は感震ブレーカーの補助金にまとめています。
土台や柱のシロアリ被害の補修・駆除に使える補助と、雑損控除の扱いはシロアリ駆除の補助金にまとめています。
工事の前に:市区町村の窓口と、申請の順番を確認する
耐震改修の補助は、市区町村に申し込みます。多くは、耐震診断 → 補強設計 → 耐震改修の順に進み、それぞれ契約の前に申請します。
区市町村に登録した診断士・施工者に頼むことが条件の補助もあります。まず市区町村の窓口に相談してください。
見積もりを依頼したら、各社に次の3つを聞いてください。
- 「市区町村の耐震診断を受けてから、補強設計と工事の見積もりを出してもらえますか」
補助の多くは、市区町村の診断で耐震性が足りないと判定された家が対象です - 「補助の交付決定が出てから、契約・着工してもらえますか」
交付決定の前に契約・着工すると、補助は受けられません - 「工事の後の評点(上部構造評点)がいくつになるか、見積書と一緒に示してもらえますか」
多くの補助は、工事の後に評点1.0以上になることが条件です
公式サイトで確認できます
国土交通省は「国土交通省では、直接、個別の住宅・建築物に対する耐震診断や耐震改修を行っていません。」としています。国や自治体の名前を出して訪問する業者には注意してください。
補助が使えるかと、業者や工事の質は別の話です。見積もりは複数で比べてください。
見積もりを取る
複数社から見積もりを取ると、補助金を含めた総額を比べられます。その際も、上の3つの質問は必ず聞いてください。
リショップナビ(運営:株式会社じげん)は、無料の一括見積もりサービスです。申し込むと電話で希望の確認があり、条件に合うリフォーム会社を最大5社紹介してもらえます。紹介される会社が、使いたい補助金の条件を満たすかどうかは、会社ごとに違います。見積もりのときに、上の質問で確認してください。
出典
本ページの内容は、次の公表資料にもとづいています(2026年10月16日確認)。
- 国土交通省の住宅・建築物安全ストック形成事業の概要、木造住宅の安全確保方策マニュアル、耐震化の支援策の案内、税制の案内
- 国税庁の住宅耐震改修特別控除の案内
- 東京都の耐震改修促進計画と「区市町村の耐震化促進事業に係る助成制度一覧」、東京都主税局の減免の案内、23区の公式ページ
- 各道府県と、政令指定都市・県庁所在地の公式ページ
制度の内容と受付状況は変わります。申請の前に、必ずお住まいの市区町村の窓口と公式サイトで確認してください。
制度の内容・金額・要件・期限は予告なく変更されることがあります。申請の前には必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。本サイトは民間の情報サイトであり、事務局ではありません。
