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屋根を直したい、葺き替えたい。補助金は使えるのか。通常の屋根の修理・葺き替え・塗装に、単独で使える国の直接の補助はありません。ただし、瓦屋根の耐風改修のように、国のお金が入った市区町村の補助はあります。使えるのは、目的がはっきりした工事の補助と、市区町村のリフォーム補助です。
| 補助 | 対象になる屋根の工事 | ポイント |
|---|---|---|
| 瓦屋根の耐風改修(市区町村) | 台風で飛ばされないよう、古い瓦屋根を今の基準に合わせる工事 | 工事費の23%(上限は自治体で55.2万〜69万円)。実施している市区町村だけ |
| 耐震の補助(市区町村) | 重い瓦を軽い屋根材に替える軽量化 | 多くは壁の補強などと一緒。軽量化だけで使える自治体もある |
| 克雪の補助(雪の多い地域) | 融雪・耐雪・落雪の屋根、命綱の固定金具 | 新潟県・長野県・山形県などの市町村 |
| みらいエコ住宅2026事業 | 屋根・天井の断熱材 | 窓の断熱改修とセット。葺き替え・塗装は対象外 |
| 市区町村のリフォーム補助・遮熱塗装の助成 | 屋根の葺き替え・修理・塗装 | 市内・区内の業者が条件のことが多い |
国の補助:通常の修理・葺き替え・塗装に、単独で使える直接の補助はない
- みらいエコ住宅2026事業:屋根・天井の断熱材は対象ですが、窓の断熱改修とセットが前提です。屋根の遮熱塗装の問いに、よくある質問は「塗装工事は本事業の補助対象ではありません。」と答えていて、葺き替え・修理の項目もありません
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業:令和7年度までは屋根の塗装・張替えも工事の例にありましたが、令和8年度は実施していません。国の補助で屋根の塗装・葺き替えができると書いたページは、この古い情報のことがあります
- 税:国土交通省のよくある質問は、屋根のカバー工法や屋根葺き材だけの改修について「いずれも第1号工事の大規模修繕・模様替えに該当しません。」とし、単体の屋根の塗装も対象外です。屋根(天井)の断熱は、窓の断熱改修と一緒なら省エネ改修の控除の対象です
窓・断熱の国の補助は断熱リフォームの補助金にまとめています。
瓦屋根の耐風改修:工事費の23%(市区町村の制度があれば)
2019年の房総半島台風で瓦屋根の被害が多かったことから、2022年1月から新築の瓦屋根は、瓦をしっかり留める工法が義務になりました。それより前の瓦屋根を今の基準に合わせる工事に、国と自治体が補助しています。
- 国に直接は申請できません。国土交通省のパンフレットは「本事業は民間事業者への直接補助ではなく、地方公共団体を通じた間接補助です。」としています
- 国の基準(令和8年度)は、工事費(1㎡あたり3万円×屋根面積か、300万円の低い方まで)の23%で、国と自治体の合計で最大69万円ほどです(このサイトの計算)。耐風診断の補助もあります
- 上限は自治体で違います。69万円にした自治体(高知県土佐市、鳥取市・米子市、松山市など愛媛県の9市町、福山市、宮崎市、袋井市など)と、55.2万円のままの自治体(徳島県、千葉市、大分市、日向市、浜松市など)があります。県が上限を69万円にしても、市町村の上限が同じとは限りません
- 人口集中地区などの区域に限ったり、耐震改修とセットを条件にしたりする市が多いです
- 対象は多くの場合、2021年12月31日以前の瓦屋根(粘土瓦・セメント瓦)で、診断で基準に合わないと判定されたものです。屋根の全面を改修し、交付決定の前の契約・着工は対象外です
| 県 | 受付の状況(2026年10月16日) |
|---|---|
| 千葉県 | 県の制度はない。千葉市は8月31日で受付終了。袖ケ浦市は受付中 |
| 静岡県 | 市町の制度(浜松・磐田・袋井・御前崎・藤枝・牧之原・吉田・菊川など)。静岡市は見当たらない |
| 高知県 | 土佐市(上限69万円、12月28日まで)・馬路村・芸西村・仁淀川町・佐川町(町のページでは上限55.2万円。2023年の掲載のまま)・越知町。上限は市町村ごとに確かめる。高知市はない |
| 徳島県 | 県が市町村を通して出す(徳島市・小松島市・阿波市など8市町村) |
| 宮崎県 | 日向市が11月30日まで受付中。宮崎市は6月30日で申込終了 |
| 鹿児島県・沖縄県・和歌山県 | 県と主な市では、補助が見当たらない(市町村は一部しか確かめていない) |
東京23区では、耐風改修の助成は見つかりませんでした。
耐震補強としての屋根の軽量化
国土交通省は、耐震改修の方法として「屋根材を軽くする」を挙げています。重い瓦を軽い屋根材に替える工事は、耐震の補助の対象工事になり得ます。ただし多くの自治体は、壁の補強などと一緒に行い、工事の後に評点1.0以上になることを条件にしています(大阪市は屋根だけは対象外としています)。
- 軽量化だけでも使える例(条件つき):兵庫県の屋根軽量化工事費補助(市町が実施、三木市・芦屋市は上限60万円。神戸市は実施なし)、京都市の簡易耐震改修(80%・20万円、耐震診断なしで申請でき、12月25日まで)、京田辺市(80%・上限40万円)、鳥取県と米子市(3分の1・上限30万円)、静岡県の外部改修(御前崎市・吉田町)、市川市(2分の1・上限30万円)など
- 東京の区:江戸川区は耐震の助成の対象経費に、軽量化のための屋根の葺き替えを入れています。屋根の軽量化だけなら、足立区・品川区・大田区のリフォーム助成が使えます(品川区の耐震の助成は、屋根だけの部分工事には出ません)
- 所得税の耐震改修の控除にも、屋根の工事の標準的な単価があります(1981年5月31日以前の家が対象)
耐震の補助は耐震改修の補助金にまとめています。
雪の多い地域:克雪の補助
- 新潟県:県が市町村を通して、克雪すまいづくり支援事業(11市町。融雪の屋根は標準で上限44万円、耐雪・落雪は33万円)と、命綱の固定アンカーの補助(16市町村)を出しています。新潟市は対象外です。上越市は11月30日まで、十日町市は10月30日まで受付中で、長岡市の克雪は「今年度の受付は終了しました。」としています
- 長野県:特別豪雪地帯の10市町村だけ(融雪型は4分の1・上限75万円など)。飯山市の克雪は9月30日で終わりました
- 山形県:県と市町村の協調補助で、命綱の金具・雪止め・融雪設備などの克雪化も対象。米沢市・新庄市・尾花沢市が受付中です
- 秋田県湯沢市:落雪化・融雪化の改修に15%・上限25万円(2027年2月26日まで)
- 青森市・弘前市は、補助ではなく融資の利子補給です
市区町村のリフォーム補助・遮熱塗装の助成
政令指定都市・県庁所在地のうち、誰でも使えて屋根の工事が対象で、いま申し込めるのは山口市だけでした(10%を商品券で、10月30日で締切、10月28日時点で予算の98%超)。ほかの市町では、次のような補助が受け付けています(2026年10月16日)。
| 地域 | 市町と内容 |
|---|---|
| 関東 | 川口市(5%・上限10万円)、川越市(5%・上限5万円)、熊谷市(5%・上限10万円、工事の後に申請)、我孫子市(5%・上限7万円)、海老名市(屋根全面の葺き替え上限10万円・塗装上限5万円、工事の後に申請)、三浦市(一律8万円。今年度の受付は10月26日で終了) |
| 九州・沖縄 | 佐世保市(耐風瓦への葺き替えなど、5分の1・上限20万円)、諫早市(防災瓦での葺き替え・遮熱塗装、一律10万円)、薩摩川内市・出水市・垂水市・志布志市・西都市、沖縄市(屋根の遮熱塗装・屋上防水など、25%・上限25万円) |
| そのほか | 多賀町(滋賀)、東伊豆町(静岡)、有田市(和歌山)など |
- 屋根の補助はないと書いている市:札幌・横浜・川崎・相模原・名古屋・広島・長野・福井(「屋根を葺き替えする場合の補助金はありません。」)など
- 鹿児島市は耐震・空き家活用・移住のリフォームだけ(「一般世帯が行うリフォームは対象外。」)など、対象者が限られる補助もあります
- 東京の区:遮熱・高反射率塗装の助成(千代田・中央・港・新宿・文京・墨田・江東・品川・世田谷・杉並・葛飾など)と、区のリフォーム助成(品川・大田・目黒・北など)が使えます。世田谷区は、日射反射率50%以上の屋根材なら葺き替え・カバー工法も対象(1棟10万円)です。北区・足立区・台東区の遮熱の助成は今年度の受付を終えています
区の補助の額や申請の時期は外壁塗装の補助金の表もご覧ください。
保険金で直せるという勧誘と、点検商法に注意
国民生活センターは、屋根の点検を口実に訪問し、不安をあおって工事を契約させる点検商法に注意を呼びかけています。点検商法の相談は2025年度に19,696件でした。
- 火災保険について、国民生活センターは「経年劣化による住宅の損傷は、自然災害などの事故による損害ではないので、保険金支払いの対象とはなりません。」としています。うその理由で請求すると、詐欺罪に問われるおそれもあります
- 墨田区は「区では制度の周知を民間事業者に依頼することはありません。」としています。補助金がもうすぐなくなるという業者の話だけで契約を急がないでください
- 訪問販売で契約した場合は、契約書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができることがあります。困ったときは消費者ホットライン(188)へ
見積もりで確認すること
- 使える補助があるか:お住まいの市区町村に、耐風改修・耐震・克雪・リフォームの補助があり、屋根の工事が対象か
- 診断:耐風改修は耐風診断、耐震の軽量化は耐震診断が先に必要なことが多い
- 業者の条件:市内・区内の業者や、登録業者に限る補助がある
- 申請の順番:交付決定の前に契約・着工しない(工事の後に申請する市もある)
- 見積書:屋根面積・屋根材・工事の内容を分けて書いてもらう
見積もりを取る前に:補助の条件と、申請の順番を確認する
屋根の補助は、市区町村ごとに条件が大きく違います。瓦屋根の耐風改修は有資格者の診断が、耐震の軽量化は耐震診断の結果が、リフォーム補助は市内・区内の業者であることが、条件になることが多いです。
多くの補助は、交付決定の前に契約・着工すると使えません。工事の後に申請する市もあるので、順番を必ず確かめてください。
見積もりを依頼したら、各社に次の3つを聞いてください。
- 「この屋根は、瓦の緊結の基準(2022年の基準)に合っていますか。耐風診断をしてもらえますか」
瓦屋根の耐風改修の補助は、診断で基準に合わないと判定された屋根が対象です - 「補助の交付決定が出てから、契約・着工してもらえますか」
足場の設置も着工とみなす市があります - 「見積書を、屋根の面積、屋根材の種類(重さ・日射反射率)、工事の内容が分かるように書いてもらえますか」
補助の額や条件は、屋根面積や屋根材で決まります
公式サイトで確認できます
屋根の点検商法や、「保険金で自己負担なく工事ができる」という勧誘について、国民生活センターが注意を呼びかけています。困ったときは消費者ホットライン(188)に相談できます。
補助が使えるかと、業者や工事の質は別の話です。見積もりは複数で比べてください。
見積もりを取る
複数社から見積もりを取ると、補助金を含めた総額を比べられます。その際も、上の3つの質問は必ず聞いてください。
リショップナビ(運営:株式会社じげん)は、無料の一括見積もりサービスです。申し込むと電話で希望の確認があり、条件に合うリフォーム会社を最大5社紹介してもらえます。紹介される会社が、使いたい補助金の条件を満たすかどうかは、会社ごとに違います。見積もりのときに、上の質問で確認してください。
出典
本ページの内容は、次の公表資料にもとづいています(2026年10月16日確認)。
- 国土交通省の建築物の強風対策・瓦屋根の耐風診断と耐風改修の案内、社会資本整備総合交付金の交付要綱、耐震化の案内、リフォームの税制のよくある質問
- みらいエコ住宅2026事業の補助の概要とよくある質問
- 国民生活センターの点検商法・屋根工事の点検商法・保険金を使った住宅修理の勧誘についての注意
- 東京23区と、各道府県・市町村の公式ページ
制度の内容と受付状況は変わります。申請の前に、必ずお住まいの市区町村の窓口と公式サイトで確認してください。
制度の内容・金額・要件・期限は予告なく変更されることがあります。申請の前には必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。本サイトは民間の情報サイトであり、事務局ではありません。
