再就職手当の条件と金額を、ハローワークの案内と厚生労働省の業務取扱要領で調べました(2026年11月2日確認)。
失業保険(基本手当)の受給資格がある人が、給付日数を多く残して就職すると受けられます。残りの日数の60%か70%が、基本手当日額をもとに支給されます。早く就職するほど、率も日数も増えます。
| 内容(2026年11月2日確認) | |
|---|---|
| 対象 | 基本手当の受給資格の決定を受けた後、早く安定した職業に就くか、事業を始めた人 |
| 条件の中心 | 所定給付日数の3分の1以上を残していること |
| 額 | 基本手当日額×支給残日数×60%(3分の2以上残せば70%) |
| 日額の上限 | 6,745円(60〜64歳は5,454円)。2027年7月31日まで |
| 申請 | 就職日の翌日から1か月以内 |
| 支給の時期 | 福岡のハローワークの案内では、申請の受理から1か月半程度 |
| 税金 | 非課税 |
いくらもらえるか
基本手当日額×支給残日数×60%か70%です。1円未満は切り捨てます。支給残日数は、就職日の前日までの失業の認定を受けた後に残っている日数です。
所定給付日数ごとの必要な残り日数
| 所定給付日数 | 60%(3分の1以上) | 70%(3分の2以上) |
|---|---|---|
| 90日 | 30日以上 | 60日以上 |
| 120日 | 40日以上 | 80日以上 |
| 150日 | 50日以上 | 100日以上 |
| 180日 | 60日以上 | 120日以上 |
| 210日 | 70日以上 | 140日以上 |
| 240日 | 80日以上 | 160日以上 |
| 270日 | 90日以上 | 180日以上 |
| 300日 | 100日以上 | 200日以上 |
| 330日 | 110日以上 | 220日以上 |
| 360日 | 120日以上 | 240日以上 |
ハローワークの案内の計算例
| 基本手当日額 | 所定給付日数 | 就職の時期 | 支給残日数 | 再就職手当 |
|---|---|---|---|---|
| 4,000円 | 90日 | 給付制限の間 | 90日(70%) | 252,000円 |
| 4,000円 | 270日 | 受給資格の決定から50日目 | 228日(70%) | 638,400円 |
| 4,000円 | 270日 | 受給資格の決定から100日目 | 178日(60%) | 427,200円 |
- 日額の上限:基本手当日額がこれより高くても、離職時に60歳未満なら6,745円、60〜64歳なら5,454円で計算します
- 受給期間が短いとき:計算した残り日数が、就職日から受給期間の最後の日までの日数より多いときは、その日数が支給残日数になります。給付制限の間に就職した場合は、給付制限の末日の翌日から数えます
- 延長給付の日数:支給残日数に入りません
基本手当を全部受け取るより額は少なくなりますが、その期間の給料が入ります。厚生労働省のQ&Aは、基本手当を全部受け取ってから就職するより収入が多くなる可能性があると説明しています。
もらえる条件
次のすべてを満たす必要があります。
- 支給残日数:就職日の前日までの失業の認定を受けた上で、所定給付日数の3分の1以上あること
- 待期の後:受給手続きの後、7日間の待期が終わってから就職したこと
- 安定した職業:1年を超えて勤務することが確実であること
- 雇用保険:原則として雇用保険の被保険者になっていること
- 前の事業主でない:離職した前の事業主や、資本、資金、人事、取引の面で密接な関わりがある事業主でないこと
- 内定の時期:受給資格の決定(求職の申込み)の前から採用が内定していた事業主でないこと
- 3年以内:過去3年以内の就職で、再就職手当や常用就職支度手当を受けていないこと
- 給付制限がある人:待期が終わってから1か月は、ハローワークか職業紹介事業者の紹介で就職したこと
間違えやすい点
- 受給手続きの前に就職が決まった人:受給手続きをしていなければ受けられません
- 給付制限の1か月:この間は知人の紹介や求人広告への応募では対象外です。1か月を過ぎれば、就職の経路は問いません。教育訓練で給付制限が解除された人も、この1か月の条件は同じです
- 有期契約:1年以下の契約でも、1年を超えて更新されることが確実なら対象になります。更新の見込みがなければ対象外です
- 派遣:登録型派遣労働者で、当初の派遣就業の期間が1年以下の場合は対象外です。派遣で雇用期間が定められ、更新が見込まれない場合も対象外です。それ以外は、1年を超えて雇用が続くことが確実かどうかで判断します
- 就職日:雇用契約を結んだ日ではなく、雇用関係に入った最初の日です
事業を始めた場合
雇用されて働く場合のほか、事業を始めた場合も対象になります。その事業で自立できるとハローワークが認めることが条件です。
- 認められる例:雇用保険の被保険者を雇って適用事業の事業主になる場合。または、開業届の写しや登記事項証明書などで事業の実在が確認でき、1年を超えて事業を続けられる条件を備えている場合
- 給付制限がある人:事業の開始日(準備がある場合は準備の開始日)が、待期が終わってから1か月の後である必要があります
- 就業促進定着手当:事業を始めた人は受けられません
いつもらえるか
| 順番 | すること |
|---|---|
| 1 | 就職が決まったら、就職先に採用証明書を書いてもらう |
| 2 | 原則として就職日の前日にハローワークへ行き、就職の申告をする。就職日が次の認定日より後なら、その認定日でよい |
| 3 | 就職の後、再就職手当支給申請書の事業主の欄を就職先に書いてもらう |
| 4 | 就職日の翌日から1か月以内に、ハローワークに出す(本人、代理人、郵送) |
| 5 | 審査の後に支給。決定通知書が届く |
- 支給までの時間:要件の確認や調査があります。厚生労働省のQ&Aは、一定程度時間がかかるとしています。福岡のハローワークの案内は、受理から1か月半程度としています
- 審査の状況:電話では答えてもらえません。申請したハローワークに、本人確認書類を持って行きます
- 申請の期限を過ぎた場合:2年の時効の期間内なら申請できます。遅れないのが原則なので、ハローワークに確認してください
- 土日の分の認定:月曜日や祝日の翌日からの就職は、直近の平日までの認定を受けていれば、土日祝の分を郵送で出せる案内があります(福岡)
出すもの
- 再就職手当支給申請書(就職先の証明の欄があります)
- 雇用保険受給資格者証
- 失業認定申告書(福岡の案内では、就職日までの認定を受けていない人)
- 関連事業主に関する証明書(福岡の案内)
- 紹介証明書(給付制限の1か月の間に職業紹介事業者の紹介で採用された人)
- 有期契約や派遣は、雇用契約書や採用証明書などを求められることがあります
もらった後に退職した場合
受給期間の中で再び失業の状態になれば、残りの日数の基本手当を受けられる場合があります。再就職手当の額に相当する日数を差し引きます。
業務取扱要領の例では、所定給付日数300日の人が200日を残して就職し、140日分の再就職手当を受けると、残りは60日分です。
再就職先を退職したら、雇用保険受給資格者証と離職票などを持って、速やかにハローワークで再求職の申込みをしてください。基本手当は、再求職の申込みをした日から受給再開です。離職を証明する書類がなければ、後日の提出もできます。
- 新しい受給資格がある場合:再就職先で12か月(解雇や倒産などは6か月)以上働いた後は、新たな受給資格で基本手当を受けます
- 倒産や解雇で再離職した場合:受給期間が延びることがあります
- 支給の前に離職した場合:まず再就職手当を支給してから、残りの範囲で基本手当を支給する扱いです。ハローワークに相談してください
給料が下がったときの就業促進定着手当
再就職手当を受けた人が同じ事業主に6か月以上雇われ、再就職先の賃金が離職前より低いと、差額が支給されます。
| 内容 | |
|---|---|
| 額 | (離職前の賃金日額−再就職後6か月の賃金の1日分)×賃金の支払基礎日数 |
| 上限 | 基本手当日額×再就職手当を受ける前の支給残日数×20% |
| 申請 | 再就職した日から6か月経過した日の翌日から2か月間 |
| 申請書 | 再就職手当の支給決定通知書と一緒に郵送される |
基本手当日額が6,307円で60日を残して就職した人なら、上限は75,684円です。6か月に達する前に雇用保険の被保険者でなくなると対象外です。
離職前の賃金日額には年齢別の上限と下限があります(上限は14,900〜18,220円、下限は3,203円)。再就職後の賃金の1日分は、月給と、日給・時給で計算のしかたが違います。実際の支給額はハローワークの審査で決まります。
2025年3月31日以前に再就職した人は、上限の率が違います。
3分の1を残せなかった人
障害のある人など就職が困難な人は、支給残日数が3分の1未満でも、一定の要件で常用就職支度手当を受けられる場合があります。
離職の後に使える制度
基本手当の額と手続きは失業保険にまとめています。家賃の支払いが難しいときは住居確保給付金を確認してください。
60歳以後に再就職した人は、再就職手当の代わりに高年齢雇用継続給付(高年齢再就職給付金)を選べる場合があります。同じ就職でどちらか一方です。
就職が決まったら:確認すること
就職日の前日までの失業の認定が必要です。原則として就職日の前日にハローワークへ行き、就職の申告をします。
ハローワークと就職先で、次の4つを確認してください。
- 「内定は、求職の申込みの後ですか」
申込みの前からの内定は対象外です - 「雇用契約は1年を超える見込みですか」
有期契約や派遣は更新の見込みを見ます - 「雇用保険に入る働き方ですか」
原則として被保険者になることが条件です - 「前の会社と資本や取引の関係はありますか」
密接な関係があると対象外の場合があります
公式サイトで確認できます
申請先は、受給手続きをしたハローワークです。
出典
本ページの内容は、次の公表資料にもとづいています(2026年11月2日確認)。
- ハローワーク 再就職手当の案内(令和8年8月)・就業促進定着手当の案内(令和8年8月)・「就職促進給付」
- 厚生労働省 業務取扱要領「就職促進給付」(R8.8)・「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~」・時効の起算点と終点
- 福岡のハローワーク「再就職手当を申請される方へ」
日額の上限は毎年8月1日に変わります。対象になるかは、受給手続きをしたハローワークに確認してください。
制度の内容・金額・要件・期限は予告なく変更されることがあります。申請の前には必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。本サイトは民間の情報サイトであり、事務局ではありません。
