住宅省エネ2026キャンペーンとは|4つの補助金の違いと、予算の残り

住宅省エネ2026キャンペーンとは、国が行う4つの補助事業をまとめた呼び名です。国土交通省・経済産業省・環境省の3省が連携して実施しています。

公式サイトには、こう書かれています。

  • 新築とリフォームを対象にした4つの補助事業により、家庭部門の省エネ化を促進します
  • 一部の新築住宅を除き、子育て世帯に限らずすべての世帯が対象になります

「子育て世帯でないと使えない」と思われがちですが、世帯の条件があるのは新築の一部だけです。リフォームは世帯を問いません。

このページでは、4つの事業の違いに加えて、予算の減り方の比較、事業ごとに違うルール、3つの事業を組み合わせたときの計算例をまとめています。

4つの事業

住宅省エネ2026キャンペーンは、次の4つの補助事業で構成されています。

事業何に使うか補助の上限
みらいエコ住宅2026事業
制度ページ(新築)
制度ページ(リフォーム)
省エネ性能の高い住宅の新築・購入と、既存住宅の断熱リフォーム新築125万円/戸
リフォーム40〜100万円/戸
先進的窓リノベ2026事業
制度ページ
高い断熱性能の製品を使った窓・ドアの改修100万円/戸
給湯省エネ2026事業
制度ページ
高効率給湯器の設置(新築・リフォームどちらも)エコキュート7万円/台ほか+加算
賃貸集合給湯省エネ2026事業
制度ページ
賃貸集合住宅の給湯器の交換(オーナー向け)10万円/住戸

ただし、予算の枠は7つに分かれています

ここがこのキャンペーンの分かりにくいところです。事業は4つですが、予算は7つの枠に分かれています。理由は2つあります。

  1. みらいエコ住宅2026事業は、新築とリフォームで予算が別々です。さらに新築は、GX志向型住宅(環境省)と長期優良住宅・ZEH水準住宅(国土交通省)で、所管する省庁も予算も分かれています
  2. 給湯省エネ2026事業には、撤去加算の別枠があります。本体の予算とは別に36億円が充てられています

そして受付の終了は、事業単位ではなく予算の枠ごとに起こります。「給湯省エネ2026事業はまだ余裕がある」と思っていても、撤去加算の枠だけ先に尽きる、ということが起こり得ます。だから残りを見るときは、7つに分けて見る必要があります。

予算の枠予算額受付開始
みらいエコ住宅2026事業
【新築・GX志向型住宅】
世帯の条件なし
750億円
環境省
2026年3月31日(注文住宅)
5月13日(分譲・賃貸)
みらいエコ住宅2026事業
【新築・長期優良/ZEH水準】
子育て世帯・若者夫婦世帯に限る(賃貸住宅を除く)
1,450億円
国土交通省
同上
みらいエコ住宅2026事業
【リフォーム】
300億円
国土交通省
2026年6月30日
先進的窓リノベ2026事業1,125億円2026年3月31日
給湯省エネ2026事業
【本体】
570億円
うち36億円は撤去加算分
2026年3月31日
給湯省エネ2026事業
【撤去加算】
36億円
本体とは別枠
同上
賃貸集合給湯省エネ2026事業35億円2026年3月31日

公表されている予算を単純に足すと約4,230億円になります。

ただし、金額の大きさと、なくなりやすさは別です。賃貸集合給湯省エネ2026事業は35億円とキャンペーン中で最も小さく、撤去加算も36億円しかありません。1,450億円の枠と35億円の枠が、同じキャンペーンの中に並んでいます。

自分はどれを使えるのか

やりたい工事が決まっていれば、使える制度もだいたい決まります。

やりたいこと使える制度詳しい解説
家を建てる・新築を買うみらいエコ住宅2026事業(新築)注文住宅を建てるとき
窓や内窓を断熱改修する先進的窓リノベ2026事業窓のリフォーム
給湯器をエコキュート等に替える給湯省エネ2026事業給湯器の交換
壁・床・天井の断熱改修をするみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)断熱リフォーム
中古住宅を買って直すみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)中古住宅を買うとき
マンションの専有部を直す窓・給湯器それぞれの制度マンションで使える補助金
賃貸集合住宅の給湯器を替える(オーナー)賃貸集合給湯省エネ2026事業賃貸オーナー向け

どの事業で申請するかは、最終的に登録事業者が判断します。窓は、性能区分で申請先が決まっています(P・S・Aの窓は、A区分の内窓を除き、先進的窓リノベ2026事業の予算が上限に達するまで同事業で申請します。B・C・D・Eなどの区分の窓とA区分の内窓は、みらいエコ住宅2026事業の対象です)。給湯器のように複数の事業で対象になる設備もあるので、見積もりの段階で「どの事業で申請するか」を確認しておくと確実です。

いま、予算はどれくらい残っているか

各事業の予算ごとに、補助金申請額が予算上限(100%)に達し次第、交付申請(予約を含む)の受付を終了します。公表される消化率には、交付申請だけでなく交付申請の予約も含まれています。

事業残り消化状況前週比予算上限の見込み
みらいエコ住宅2026事業(GX志向型住宅・第2期)28.0%
+3.0pt期限内は届かない見込み
賃貸集合給湯省エネ2026事業30.0%
+5.0pt2026年12月頃
給湯省エネ2026事業45.0%
+1.0pt期限内は届かない見込み
みらいエコ住宅2026事業(新築・第2期)56.0%
+2.0pt期限内は届かない見込み
先進的窓リノベ2026事業66.0%
+2.0pt期限内は届かない見込み
給湯省エネ2026事業(撤去加算)73.0%
+1.0pt期限内は届かない見込み
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)88.0%
+1.0pt期限内は届かない見込み

2026年11月4日 午前0時時点(公式発表)。予算上限の見込みは直近の消化ペースからの単純な予測であり、当たることを保証するものではありません。「期限内は届かない見込み」は、直近のペースが続いた場合に、交付申請の期限(遅くとも2026年12月31日)までに予算上限に届かないという意味で、期限の後も申請できるという意味ではありません。申請前に必ず公式サイトでご確認ください。

上の並びは、先ほどの表と同じ7つの区分に対応しています。当サイトでは、この数値を毎日記録して推移を残しています。公式サイトはその日の数値を出しますが、過去の推移は事業ごとのグラフでしか辿れません。どの日に残りが減ったかは、トップページの「残りが減った日の記録」で見られます。

1か月にどのくらい使われているか

公式の月別の集計(各事業とも2026年9月10日更新)から、8月の1か月の申請額を並べました。予算に対する割合と1戸あたりの平均は、公式の数字から当サイトで計算しています。

予算の枠8月の申請額
(予算に対する割合)
1戸あたりの平均
(8月までの累計)
賃貸集合給湯省エネ約3.6億円(約10.2%)約6.6万円
みらいエコ住宅(新築・GX志向型)約56.2億円(約7.5%)約111万円
みらいエコ住宅(新築・長期優良/ZEH水準)約92.8億円(約6.4%)約63万円
給湯省エネ(本体)約34.1億円(約6.0%)約8.8万円
先進的窓リノベ約58.1億円(約5.2%)約21万円
給湯省エネ(撤去加算)約1.1億円(約3.1%)約2.3万円
みらいエコ住宅(リフォーム)約8.1億円(約2.7%)約24万円

1か月に予算の約10%が使われている賃貸集合給湯省エネ2026事業が、いちばん速く減っています。受付開始が6月30日と遅かったみらいエコ住宅2026事業のリフォームは、約2.7%です。申請のペースは月によって変わるので、いまの残りは上の一覧で確認してください。

新築は2期に分けて受け付けられています

みらいエコ住宅2026事業の新築は、予算の管理が2期に分かれています。

  • 第1期(2026年3月31日〜5月12日)… GX志向型住宅は200億円、長期優良住宅・ZEH水準住宅は400億円を上限。いずれも受付終了
  • 第2期(2026年5月13日〜12月31日)… 第1期と合わせて、GX志向型住宅750億円、長期優良住宅・ZEH水準住宅1,450億円を上限

注文住宅の新築(ZEH水準住宅に限る)は、2026年9月30日で交付申請の受付期間が終わりました。第2期の受付期間が、他より約3か月短く設定されていました。

4事業に共通するルール

制度ごとに金額や要件は違いますが、次の5つはすべてに共通します。

  1. 自分では申請できません。事務局に登録した住宅事業者(住宅省エネ支援事業者)が、あなたに代わって申請します
  2. 事業者登録は交付申請(予約を含む)までに必要です。申請までに登録されなければ、工事の内容が要件を満たしていても補助は受けられません
  3. 契約より先に工事を始めると対象外です(新築は基礎工事の着手日で判定されます)
  4. 施主支給・材工分離は対象外です。自分で製品を買って取付だけ頼む形では受けられません
  5. 先着順です。公表されている締切日(多くは2026年12月31日)は「予算が残っていれば最長でここまで」という意味でしかありません

手続きはすべて、事務局が提供するWEBシステム「住宅省エネポータル」上で事業者が行います。あなたが窓口に出向くことも、郵送することもありません。

事業ごとに違うルール

リフォームで使う3つの事業は、細かいところで決まりが違います。各事業の公式サイトと手引きで確認した違いです。

違い先進的窓リノベ給湯省エネみらいエコ住宅(リフォーム)
1回の申請の下限5万円なし5万円
(他の事業で交付決定があれば2万円)
工事前の写真を撮り忘れたら補助なし
(免除なし)
原則補助なし
(1事業者1件だけ免除あり)
補助なし
補助を受けた窓・設備の処分の制限工事完了から10年振込から6年決められた期間
国費が入った自治体の補助原則併用不可
(臨時交付金(令和7年度補正)などが財源なら可)
併用不可併用不可
上限1戸100万円台数で決まる
(戸建は2台まで)
1戸40〜100万円

給湯省エネ2026事業に下限額はありませんが、工事にかかる費用が補助額に満たない工事は対象外です。詳しくは各事業のページ(先進的窓リノベ・給湯省エネ・みらいエコ住宅(リフォーム))の「間違えやすい点」にまとめています。

複数の事業を組み合わせられます

たとえば窓の断熱改修と給湯器の交換を同時に行う場合、それぞれ別の事業で申請できます。ただし制限があります。

  • 同じ工事・同じ機器に対して、国の補助制度から二重に補助を受けることはできません(キャンペーンの事業どうしでも同じです)
  • 事業をまたいで補助額を合算し、下限額を満たすことはできません
  • みらいエコ住宅2026事業の新築の補助を受けた住宅では、同じ住宅で先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業の補助を受けられません

計算例:窓・給湯器・水回りを一緒にリフォームする

平成10年に建てた戸建住宅で、次の工事をまとめて行う場合の例です(性能加算などの要件を満たす製品を選んだ場合)。

工事申請する事業補助額
リビング(外に面した窓は大1か所)と寝室(小2か所)に、性能Pの内窓を付ける先進的窓リノベ161,000円
電気温水器を、性能加算の対象のエコキュートに替える給湯省エネ120,000円
(7万円+性能加算3万円+撤去加算2万円)
節水型トイレ(掃除しやすい機能付き)・高断熱浴槽・ビルトイン食器洗機・手すりみらいエコ住宅(リフォーム)119,700円
(34,500円+48,000円+30,000円+7,200円)
合計400,700円
  • リビングの窓をすべて性能Pの内窓にするので、リビングがみらいエコ住宅のトリガールームになります(性能Pなら躯体の断熱は不要)。内窓は先進的窓リノベで申請するので、みらいエコ住宅の補助額には入りません
  • 給湯省エネで交付決定を受けると、みらいエコ住宅でも高効率給湯器を設置したものとして扱われ、上限が40万円から80万円に上がり、1回の申請の下限も5万円から2万円になります
  • 業者は、それぞれの事業に参加を申告して登録している必要があります。見積もりのときに、3つの事業すべてに対応しているか確認してください

自治体の補助金との併用

公式サイトに、はっきりした記載があります。

「掲載している支援制度であっても、国費が充当されている制度は、本キャンペーンの各事業と併用できません」

裏を返せば、国費が充当されていない自治体の制度であれば、国の側は併用を認めています。ただし自治体側が認めているかは、その自治体の要綱によります。また先進的窓リノベ2026事業では、内閣府の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金(令和7年度補正予算成立分)」など、別途併用を認めるとされたものが充当された制度は、併用できない制度から除かれています。国費が入っている制度でも窓リノベとは組み合わせられることがあるので、財源は自治体に確認してください。

自治体の制度は、公式サイトからリンクされている地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイト(一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会)で探せます。

確認の手順は国と自治体の住宅補助金は併用できる?にまとめました。窓口で聞くべきことも書いてあります。

この制度を使う前に読んでおくこと

金額や要件よりも先に、契約の順番と締切の考え方でつまずく人が多い制度です。

目的から探す

見積もりを取る前に:登録事業者かどうかを確認する

この補助金は、事務局に登録した事業者が申請します。事業者登録は交付申請(予約を含む)までに必要で、申請の時点で登録されていない事業者では、工事の内容が要件を満たしていても補助を受けられません。

見積もりを依頼したら、各社に次の3つを聞いてください。

  • 「使う予定の事業の登録事業者ですか」
    登録していれば登録事業者番号を答えられます
  • 「今回の工事は補助の対象になりますか」
    対象製品か、補助額が下限に届くか、着工の時期は条件を満たすか
  • 「補助金はどう還元されますか」
    契約代金への充当か現金か。契約前に事業者へ確認してください

公式サイトで検索することもできます

住宅省エネ2026キャンペーンの公式サイトに、住宅省エネ支援事業者の検索があります。都道府県・工事の種類・社名などで絞り込めます。

ただし、載っているのは、登録した事業者のうち公表を希望した事業者だけです。検索に出てこないことは、登録していないことの証明にはなりません。公式サイトには「本ページで公表されていない事業者の登録有無については、事業者に直接お問い合わせください。」「消費者等の方で、契約にあたり、事業者登録の有無を確認したい場合、お問い合わせ窓口までお問い合わせください。」と書かれています。

また、公式サイトには「住宅省エネ支援事業者の登録は、国や事務局が優良な事業者として認定するものではありません。」とも書かれています。登録の有無は「補助金が使えるか」の確認であって、工事の質の保証ではありません。

業者の探し方

このページでは、特定の事業者・見積もりサービスを紹介していません。上の公式検索から探すか、地域の施工業者に直接問い合わせてください。

一括見積サイトを使う場合も、紹介される業者が登録事業者とは限りません。紹介を受けたら、各社に上の3つを確認してください。

出典

本ページの内容は、住宅省エネ2026キャンペーン 公式サイトおよび各事業の公式サイトの公表内容にもとづいています。

制度の内容・金額・要件・期限は予告なく変更されることがあります。申請の前には必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。本サイトは民間の情報サイトであり、事務局ではありません。

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