古民家のリノベーションの補助金2026|国の古民家専用の補助は個人の住まいに見当たらず、使えるのはみらいエコ(古い家は上限100万円)と市町村の補助。伝建地区の修理は8割・上限600万〜2,000万円、京町家は2/3・500万円

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古民家を買って、または受け継いで、住まいや店に直したい。補助金は使えるのか。個人の住まいに使える国の古民家専用の補助は、見当たりません。使えるのは、国の一般のリフォームの補助と、市町村の伝建地区・町家・景観・耐震の補助です。厚い補助ほど、区域や指定の条件があります。

制度使える古民家額の目安
国:みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)条件を満たす古民家(登記があり住宅として使う家で、決められた断熱改修などをする)平成3年以前の家は、決められた工事の組み合わせで上限100万円(工事の内容により50万円)
市町村:伝建地区の修理・修景伝建地区の中の建物(保存計画で特定された伝統的建造物は修理、それ以外は修景)修理は費用の8割・上限600万〜2,000万円が多い。修景は6〜7割
市町村:町家・歴史的建造物・景観の補助京都市の京町家など、市の区域・指定の建物1/2〜2/3、上限100万〜500万円が多い
市町村:古民家の耐震伝統的な構法の古民家(越前市・大野市・高山市など)上限180万〜190万円
県・市:店・宿・交流施設への改修兵庫県・鳥取県・函館市・横浜市など1/3〜1/2、上限200万〜1,000万円。兵庫県は今年度の受付終了

国の制度:古民家専用の補助は、個人の住まいには見当たらない(2026年10月24日確認)

  • みらいエコ住宅2026事業(リフォーム):上限は家の建った時期で決まり、古民家の多くが当たる「~平成3年」は、工事の内容により100万円か50万円です。どちらも、決められた断熱改修など(要件化工事)の組み合わせを満たした場合の上限です。契約の時期は「契約日は問いません。着工までに締結された工事請負契約が対象となります。」で、2025年11月28日以降に着工する工事が対象です。「交付申請は工事の完了後に提出することができます。」予約は「遅くとも2026年11月16日まで」、交付申請は「遅くとも2026年12月31日まで」(どちらも予算の上限まで)。条件と額はみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)にまとめています
  • 耐震の改修:国の補助は「地方公共団体を通じた間接補助」で、申し込みは市区町村です。詳しくは耐震の補助金をご覧ください
  • 空き家の活用:国の空き家対策総合支援事業は「空き家の除却・活用等への支援(市区町村向け)」で、個人は市区町村の補助に申し込みます。詳しくは空き家の補助金をご覧ください
  • 登録有形文化財:国の補助は「保存・活用に必要な修理等の設計監理費の2 分の1を国が補助」で、工事費そのものは出ません。税は「家屋の固定資産税を2 分の1に減税(地方税法)」です
  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業:公式サイトに「令和8年度、本事業は実施しません。」とあります

みらいエコで古民家に多い落とし穴:FAQは、登記をしていない建物について「未登記の間は補助対象になりません。」としています。店や施設として使っている建物、店舗併用住宅の住宅以外の部分の工事、「× 中古品を用いた工事」も対象外で、古い建具を使い回す工事は注意が必要です。

伝建地区の修理・修景:修理は費用の8割が多いが、申し込みは前年度・前々年度

国の重要伝統的建造物群保存地区(伝建地区)の中の建物は、外観の修理に厚い補助があります。自分が住んでいる家にも使えます。ただし、地区の中のすべての建物に同じ補助が出るわけではありません。保存計画で特定された「伝統的建造物」の修理と、それ以外の建物を町並みに合わせる「修景」で、補助の率と上限が違います。ただし対象は外観(道から見える部分)と構造が中心で、内装・設備は基本的に対象外です。

市町村(地区)伝統的建造物の修理それ以外の建物の修景・メモ
函館市「建物の外観を修理する場合,要する経費の5分の4以内の額で,600万円を限度に助成します。」—
横手市(増田)「8/10以内」「2,000万円」修景は「6/10以内」。「【相談期限】2026(令和8)年 2月末頃 まで」「→ 2027(令和9)年度 工事希望分」
桐生市(桐生新町)「建築物:80%以内」「建築物:800万円」修景は「建築物:60%以内」「建築物:600万円」。外観の修理の後の内部の修理に「補助限度額200万円(補助率10分の5以内)」
川越市「4/5以内 1,600万円」修景は「外観の整備に要する経費 3/5以内 600万円」
須坂市修理80%・上限2,000万円修景は60%・上限750万円。「工事実施予定年度の前々年度1月末までのエントリーが必須となります」
長野市(戸隠)茅葺きの修理は「10分の9以内」(上限なし)、その他の修理は「10分の8以内」令和9年度以降の分の申出は、令和8年3月31日で締め切り
高山市「・補助率80%、限度額:900万円(修理)」「・補助率80%、限度額:500万円(修景)」
倉敷市外観の修理に「8割」「800万円以内」伝統的建造物以外は「7割」「500万円以内」。「なお,補助金の交付が決定してからでないと工事に着手できません。」
八女市「主屋については、4/5以内。」上限1,152万円本瓦葺きは上限を倍に

今から相談すると、工事は早くても2027〜2028年度になる市町村が多くあります。国・県の補助と合わせて予算を組むためで、会津若松市(文化財の補助)は「10月以降のご相談や見積り提出の場合は、最短で翌々年度の事業として予算を計上することになります。」としています。

町家・歴史的建造物・景観の補助(伝建地区の外)

市町村対象額条件・状況
京都市(京町家改修補助金)「京町家とは、昭和25年以前に建築された木造の建築物であって、伝統的な構造及び都市生活の中から生み出された形態又は意匠(平入りの屋根ほか)を有するものをいいます。」個別指定の京町家は2/3(景観重要建造物は3/4)・上限500万円(内部・設備はそれぞれ120万円まで)。指定地区内は2/3・上限200万円(特別外観工事は500万円)。未指定の京町家も、特別外観工事(工事の後に個別指定を受けることが要件)なら1/2・上限500万円。指定地区内・個別指定の京町家で住宅以外の用途の建物は、構造健全化工事(基礎・土台・柱・梁など)に別に60万円まで(チラシでは補助額は最大560万円)住宅の耐震・防火の改修は、別の補助(まちの匠・ぷらす)があります。市内の業者。「工事の契約及び着手は、交付決定を受けた後に行ってください。」完了の報告は2月14日まで。「予算がなくなり次第、令和8年度の受付は終了となります。」
奈良市(ならまち)歴史的風致形成建造物「1件あたり補助対象経費の10分の8以内の額(千円未満切捨)」「限度額1,000万円」10年以上の一般公開の協定が条件。令和9年度に工事する分の事前相談は、6月30日で終了
金沢市(こまちなみ保存区域)昭和25年以前の建物外観の修景に70%・上限300万円交付の決定の後に着手
横浜市認定歴史的建造物(古民家を含む)「外観保全 2/3 木造 1,000 万円」市の認定が前提
上越市(高田・直江津の一部の町内会)町家「補助対象経費の2分の1(1,000円未満の端数は切り捨て。上限100万円。子育て世帯は上限130万円)」耐震補強か防火・耐火の工事が必須。10年以上住むこと
宇治市景観重要建造物外観の修繕に1/2・上限300万円—
那覇市首里金城・龍潭通り・壺屋の重点地区の赤瓦屋根など「2/3以内かつ1敷地内行為につき100万円を 上限額とします。」—
秋田市「概ね昭和20年までに建築されたもので、その外観が秋田の歴史的景観にふさわしいものであること」など1/2「注:景観重要建造物等保存事業費補助金の新規募集は行いません。申請は継続事業のみとなります。」

自分の住まいに使える古民家の補助(市町村)

  • 越前市(福井):伝統的な古民家の耐震の改修に「[補助率] 10分の8」「[補助金額]最大190万円」。自分で住んで所有する古民家が対象で、工事の契約の前に申請します。工事の完了は「令和9年2月15日まで」
  • 大野市(福井):伝統的な古民家の耐震の改修は、費用の80%・最大190万円(一般の木造の耐震は最大140万円)
  • 高山市(岐阜):昭和25年以前の伝統構法の木造の耐震の改修に「【補助額等】補助率:10/10、限度額:180万円」
  • 西宮市(兵庫)【居住型】:「古民家(茅葺き屋根に限ります。)を再生し、住居として活用しようとする場合について、改修工事費の補助を行います。」工事費200万円以上で、1/3・上限100万円
  • 岩国市(山口):城下町の重点地区の、昭和25年以前の建物の内装の工事(住まい、または宿泊・飲食などの店)に、費用の2/3・上限400万〜800万円。内装を対象にする珍しい補助です
  • 尾道市(広島):歴史的風致の重点区域の空き家に住む場合、「改修に要する経費の3分の2(最大30万円)を助成します。」

店・宿・カフェ・民泊にする場合

  • 兵庫県(古民家再生促進支援事業):地域の交流の拠点・宿泊体験施設・店舗、歴史的景観の地区の賃貸住宅への改修に、県の補助は工事費500万円以上で250万〜500万円(歴史的建築物は最大1,000万円)。市町の補助と合わせて受ける形で、「※市町が補助制度を有していない場合、改修工事費補助は御利用いただけません。」「自己居住のための改修工事は補助の対象とはなりません。」改修工事費の補助は「※令和8年度の申込受付は終了しました」。建物の調査と再生の提案は、所有者の負担なしで受けられます
  • 鳥取県(古民家空き家等改修支援事業):「概ね昭和初期以前に建築され、建築物として価値が認められる古民家」が対象で、補助は1/2・一戸あたり上限200万円。市町村を通して出る補助で、「(単なる個人住宅としての利用は補助対象外)」
  • 函館市:「飲食店,小売店,展示場,宿泊施設など,専ら不特定多数の者が利用する施設」にする内部の改修に1/2、上限1,000万円(景観登録建築物は500万円)
  • 横浜市:認定歴史的建造物の「リノベーション 1/2 500 万円」
  • 国の農泊・観光の補助:古民家を宿や飲食の施設にする農泊(地域協議会など向け、1/2・上限2,500万円)と観光庁の補助は、令和8年度の公募を終えています
  • 小規模事業者持続化補助金(第20回):店の改装に使え、申請の受付は「2026年11月5日(木)」から「2026年12月15日(火)17:00」まで。商工会・商工会議所の事業支援計画書(様式4)の発行の受付は「2026 年12 月4 日(金)」までです。補助は2/3で、上限は通常50万円です。住まいの部分は対象外で、「交付決定前に発注・契約、購入、支払い(前払い含む)等を実施したもの」も対象外です

補助とは別に、手続きが要ります。店や宿など(特殊建築物)に用途を変える部分の床面積が200㎡を超えるときは、建築確認が必要です。また2025年4月から、国土交通省は「木造戸建の大規模なリフォームは建築確認手続きが必要になります。」としています。2階建て(または延べ面積200㎡超)の古民家で、屋根・壁・柱などを大がかりに直す工事は、建築確認が要ることがあります。宿にするなら旅館業の許可か、住宅宿泊事業(民泊、年180日まで)の届出が要ります。

千葉・埼玉など、古民家を名指しした補助が見当たらない地域

千葉県(いすみ市・南房総市・鴨川市など)や埼玉県(秩父市・小川町・飯能市など)の市町村では、古民家を名指しした改修の補助は見当たりませんでした(川越市・香取市の伝建地区を除く)。空き家バンクの物件なら、市町村の空き家の改修補助(富津市は1/2・上限50万円、小川町は最高60万円など)が使える場合があります。これは古民家専用の補助ではありません。詳しくは空き家の補助金をご覧ください。

長野県の「ふるさと古民家再生支援事業」(専門家による古民家の調査)は、「*R8.10.1 令和8年度の募集は終了しました。」

もらえない主な理由

  • 交付の決定の前に契約・着工した:市町村・県の補助の多くが対象外です。兵庫県は「既に契約締結や工事着手をしている場合は、補助金の申請はできません。」としています(国のみらいエコは、着工の前に契約していれば、交付申請は工事の後でもできます)
  • 区域・指定の外の建物:伝建地区・景観・町家の補助は、決められた区域や指定の建物だけが対象です
  • 自分が住むための改修:兵庫県・鳥取県の古民家の補助は、店・宿・交流の拠点・賃貸向けで、自分の住まいには使えません
  • 登記をしていない:みらいエコは、未登記の建物は対象外です
  • 店の部分・中古の建材:みらいエコは、店などの部分と中古品を使う工事が対象外。事業向けの補助は、住まいの部分が対象外です
  • 申し込みの時期を過ぎた:伝建地区の修理は、前年度・前々年度の申し込みが必要な所が多くあります
  • 予算がなくなった:先着順で、受付を終える補助があります

申請の前に確認すること

  1. 建物の位置:伝建地区・景観の区域・町家の地区の中か。市の指定や認定を受けているか
  2. 使い方:自分で住むのか、店・宿・賃貸にするのか(使える補助が変わる)
  3. 登記:建物の登記がされているか(みらいエコは未登記では使えない)
  4. 申請の時期:今年度の受付中か。伝建地区の修理なら、何年度の工事の申し込みになるか
  5. 業者:市内の業者に限るか。市町村・県の補助の交付の決定まで、契約・着工を待てるか
  6. 手続き:文化財の届出、大がかりな改修や店・宿への用途変更の建築確認、旅館業の許可や民泊の届出

工事を頼む前に:区域・指定と、申請の順番を確認する

古民家に厚い補助の多くは、伝統的建造物群保存地区(伝建地区)や景観の区域、市の指定を受けた建物だけが対象です。区域の外にある古民家では、国のリフォームの補助や、市町村の耐震・空き家の補助を使うことになります。

市町村・県の補助のほとんどは、交付の決定の前に契約・着工すると受けられません。伝建地区の修理は、工事の前年度や前々年度に申し込む市町村が多くあります。国のみらいエコ住宅2026事業は扱いが違い、契約の時期は問わず、2025年11月28日以降に着工する工事が対象で、交付申請は工事の後でもできます。

見積もりを依頼したら、各社に次の3つを聞いてください。

  • 「補助の交付の決定まで、契約と着工を待ってもらえますか」
    市町村・県の補助は、決定の前に契約・着工すると受けられないものがほとんどです
  • 「見積もりを、外観・内装・設備・耐震に分けて書いてもらえますか」
    外観の修理だけ、耐震の工事だけが対象の補助が多くあります
  • 「市内に本店がある業者ですか」
    京都市の京町家の補助のように、市内の業者に限る補助があります

公式サイトで確認できます

みらいエコ住宅2026事業

国のリフォームの補助は、みらいエコ住宅2026事業の公式サイトで、古民家・町家・伝建地区の補助は、お住まいの市町村のページで確認できます。

補助が使えるかと、業者や工事の質は別の話です。古民家の改修は、伝統的な構法の経験がある業者を選び、見積もりは複数の業者から取って比べてください。

見積もりを取る

複数社から見積もりを取ると、補助金を含めた総額を比べられます。その際も、上の3つの質問は必ず聞いてください。

リショップナビ(運営:株式会社じげん)は、無料の一括見積もりサービスです。申し込むと電話で希望の確認があり、条件に合うリフォーム会社を最大5社紹介してもらえます。紹介される会社が、使いたい補助金の条件を満たすかどうかは、会社ごとに違います。見積もりのときに、上の質問で確認してください。

出典

本ページの内容は、次の公表資料にもとづいています(2026年10月24日確認)。

  • みらいエコ住宅2026事業の公式サイト・FAQ、国土交通省(耐震・空き家対策総合支援事業)、文化庁(登録有形文化財・重要伝統的建造物群保存地区)、農林水産省(農泊)、観光庁、小規模事業者持続化補助金の公募要領
  • 兵庫県・鳥取県・長野県・愛媛県の公式ページ
  • 各市町村の公式ページ(函館市・横手市・秋田市・会津若松市・桐生市・川越市・須坂市・長野市・上越市・横浜市・富津市・小川町・京都市・宇治市・奈良市・金沢市・高山市・越前市・大野市・西宮市・倉敷市・尾道市・岩国市・八女市・那覇市など)

制度の内容と受付状況は変わります。申請の前に、必ず市町村の窓口と公式サイトで確認してください。

制度の内容・金額・要件・期限は予告なく変更されることがあります。申請の前には必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。本サイトは民間の情報サイトであり、事務局ではありません。

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