出生後休業支援給付金の条件と金額を、厚生労働省のパンフレット、Q&A、業務取扱要領で調べました(2026年10月31日確認)。
子の出生の直後に14日以上の育休を取ると、休業前の賃金の13%が最大28日分、育児休業給付金などに上乗せされます。2025年4月に始まった給付です。
父親と母親で条件が違います。父親は、配偶者が子を出産していれば本人の育休だけで対象です。母親は、原則として配偶者の14日以上の育休が必要です。
| 内容(2026年10月31日確認) | |
|---|---|
| 対象 | 出生時育児休業給付金か育児休業給付金を受ける人で、対象の期間に通算14日以上休み、配偶者の条件を満たす人 |
| 額 | 休業開始時賃金日額×対象の期間に休んだ日数(28日が上限)×13% |
| 上限と下限(28日分) | 上限60,205円、下限11,658円(2027年7月31日まで) |
| 合計 | 育児休業給付の67%と合わせて80% |
| 申請 | 原則として育児休業給付と一緒に、勤務先からハローワークへ |
| 税金 | 非課税 |
いくら増えるか
休業前の賃金の月額を30で割った額を、休業開始時賃金日額として計算した目安です。
| 休業前の賃金(月額) | 14日休んだ場合 | 28日以上休んだ場合 |
|---|---|---|
| 15万円 | 9,100円 | 18,200円 |
| 20万円 | 約12,100円 | 約24,300円 |
| 30万円 | 18,200円 | 36,400円 |
| 40万円 | 約24,300円 | 約48,500円 |
| 50万円 | 約30,100円 | 60,205円(上限) |
- 休業開始時賃金日額:原則として休業を始める前の6か月の総支給額を180で割った額です。賞与は含めません。上限は16,540円です
- 合計の例:賃金日額10,000円で産後パパ育休を28日取ると、出生時育児休業給付金187,600円と合わせて224,000円です
- 手取り10割相当:社会保険料の免除や非課税を考えると、80%で手取り10割に相当すると説明されています。これは最大28日分だけです。上限があり、社会保険料の免除にも条件があるので、休業前の手取り額と必ず一致するわけではありません
- 賃金が支払われた場合:この給付は減りません。ただし、賃金が基準の80%以上になって育児休業給付が0円になると、この給付も支給されません
父親と母親で条件が違う
| 父親(配偶者が子を出産) | 母親(本人が子を出産) | |
|---|---|---|
| 本人の休業 | 通算14日以上 | 通算14日以上 |
| 休む時期 | 子の出生からおよそ8週間の間 | 産後休業の後、子の出生からおよそ16週間の間 |
| 配偶者の育休 | いらない(配偶者が産後休業中や無業などに当たるため) | 原則必要。配偶者が、子の出生からおよそ8週間の間に通算14日以上 |
母親が申請する場合、配偶者が雇用保険の被保険者なら、ただ14日休めばよいのではありません。出生時育児休業給付金か育児休業給付金が支給される休業を14日以上取る必要があります。配偶者が公務員なら、法律にもとづく育児休業を確認します。配偶者が給付を受けられない場合も、下の例外に当たることがあります。
養子の場合は、両親とも子の出生からおよそ8週間の間に通算14日以上休むのが基本です。配偶者には、事実婚の相手も含まれます。
産後休業の8週間は、対象の休業に入りません。産休から続けて育休を取る母親は、産後休業の後の8週間に休むことになるので、本人の14日は満たしやすい条件です。問題になりやすいのは配偶者の育休です。
対象の期間は、予定日と出生日で変わる
始まりは予定日と出生日のうち早い日、終わりは遅い日から数えます。パンフレットの例です。
| 予定日10月1日・出生10月5日 | 出生10月1日・予定日10月6日 | |
|---|---|---|
| 父親 | 10月1日〜11月30日 | 10月1日〜12月1日 |
| 母親 | 〜翌年1月25日 | 〜翌年1月26日 |
母親も、休めるのは産後休業が終わった後です。
14日の数え方
- 分割:通算で14日です。産後パパ育休と育児休業の日数も合わせられます
- 休業中に働いた日:育児休業給付が14日分以上支給されていれば、対象になります
- 対象の期間の後の育休:14日にも、額の日数にも入りません
- 同じ子での上限:28日までです。支給済みの日数は差し引かれます
配偶者の育休がいらない場合
子の出生日の翌日の時点で次のどれかに当てはまると、本人の育休だけで対象になります。配偶者の仕事の都合で取らないだけの場合は、含まれません。
| 場合 | |
|---|---|
| 1 | 配偶者がいない(行方不明は、勤務先で3か月以上の無断欠勤が続いている場合と災害の場合に限る) |
| 2 | 配偶者が子と法律上の親子関係がない |
| 3 | 配偶者から暴力を受け、別居している |
| 4 | 配偶者が無業(専業主婦、専業主夫など) |
| 5 | 配偶者が自営業やフリーランスなど、雇用される労働者でない |
| 6 | 配偶者が産後休業中 |
| 7 | 1〜6のほかに、配偶者が給付金の対象の育休を取れない(下の一覧) |
7に当たるのは次の場合です。「配偶者が給付金の対象となる育児休業をすることができないことの申告書」と、その必要書類を出します。
- 日々雇用される人である
- 産後パパ育休を申し出ることができない有期雇用労働者である
- 労使協定にもとづいて、勤務先に育休の申出を拒まれた
- 公務員で、育休の請求が承認されなかった
- 雇用保険の被保険者でない(週の所定労働時間が20時間未満、昼間学生など。共済組合の組合員である公務員を除く)
- 短期雇用特例被保険者である
- 雇用保険の被保険者だった期間や、賃金支払いの日数、労働時間が足りず、育児休業給付を受けられない
- 勤務先の育休が有給なので、育児休業給付を受けられない(無給なら14日以上取れた場合に限る)
出生の翌日より後に当てはまった場合も、配偶者が14日以上の育休を申し出ていたのに取れなくなったときなどは、疎明書を出して認められる場合があります。
もらえない場合
- 育児休業給付を受けられない人:休業前の2年間に賃金支払基礎日数が11日以上の月が12か月以上あるなど、育児休業給付の条件を満たす必要があります。この給付だけを受けることはできません
- 本人の休業が14日に足りない:対象の期間に通算14日未満の場合です
- 配偶者の休業が足りない母親:配偶者が雇用される人で、例外に当たらず、14日未満の場合です
- 順番を誤った単独の申請:育児休業給付の支給決定の前に単独で申請すると不支給になります。決定の後に、もう一度申請します
申請のしかた
原則は、育児休業給付と同じ申請書で一緒に出します。受給手続きは勤務先が行い、本人が希望すれば直接出せます。育児休業給付は勤務先に任せて、この給付だけ本人が出すこともできます。
| いつまでに | |
|---|---|
| 一緒に出す | 育児休業給付の申請の期限(育児休業給付金は、休業の開始日から4か月を経過する日の属する月の末日まで。産後パパ育休は、出生時育児休業給付金の期限) |
| 単独で出す | 育児休業給付の支給決定の後から、休業の開始日から4か月を経過する日の属する月の末日まで |
| 後から条件を満たした | 満たした日から10日以内 |
母親は、10日に注意してください。先に自分の育児休業給付を申請すると、配偶者の給付が決まっていない場合は、この給付は不支給になります。その後、配偶者の支給決定で要件を満たしたら、要件を満たした日から10日以内に、「出生後休業支援給付金支給申請書」で追加の申請をします。業務取扱要領は、配偶者に支給決定の通知がなされた日を、要件を満たした日としています。配偶者の決定が分かったら、すぐに出してください。期限を過ぎたときも、ハローワークに相談してください。
配偶者について出す書類
| 場合 | 書類 |
|---|---|
| 父親(配偶者が子を出産) | 母子健康手帳の写し(出生届出済証明のページ。配偶者の氏名・生年月日が書かれたもの)か、医師の診断書の写し |
| 配偶者が雇用保険の被保険者 | 申請書に配偶者の被保険者番号を書く。住民票の写し(続柄あり)か母子健康手帳など、配偶者だと確認できるもの |
| 配偶者が公務員 | 申請書に配偶者の育休の開始日を書く。配偶者だと確認できるもの。任命権者の通知書の写しか、育児休業手当金の支給決定通知書の写しなど |
| 配偶者が無業 | 配偶者だと確認できるもの。配偶者の直近の所得課税証明書か非課税証明書。給与収入があれば、退職が分かる書類 |
| 配偶者が自営業など | 配偶者だと確認できるもの。配偶者の直近の所得課税証明書か非課税証明書 |
| 配偶者がいない | 戸籍謄本か抄本と住民票の写し、または児童扶養手当など、ひとり親の公的制度を利用していると分かる書類 |
- 配偶者の同意書:無業や自営業などの配偶者の課税証明書を出すときは、マイナンバーで地方税の情報を確かめる試行のため、配偶者の同意書も一緒に出します
- 別世帯の場合:単身赴任などの場合は、住民票の写しに代えて戸籍謄本の写しを出します
- 出産予定日の書類:父親は提出が必要です。厚生労働省のQ&Aは、一律に出すことを勧めています
- 2026年8月の見直し:母親が出す配偶者の確認書類に、父親と同じく母子健康手帳の写しが使えるようになりました
問い合わせは、育児休業等給付コールセンター 0570-200-406(平日8:30〜17:15)です。
育休のほかの給付
育休全体の金額と入金の時期は育児休業給付金に、産休の間は出産手当金に、復帰して時短で働く場合は育児時短就業給付金にまとめています。
産後パパ育休の67%の給付は出生時育児休業給付金をご覧ください。
育休を取る前に:勤務先と確認する
申請は、原則として勤務先がハローワークに行います。本人が希望すれば、自分で出すこともできます。
配偶者の書類を勤務先に渡したくない場合も、本人が直接出せます。
勤務先の担当者に、次の3つを確認してください。
- 「出生後休業支援給付金も一緒に申請してもらえますか」
育児休業給付とは別の給付です - 「育休の日程は、対象の期間に14日以上入っていますか」
出産予定日と出生日のずれで期間が変わります - 「配偶者の書類は、何を出せばよいですか」
配偶者の状態によって変わります
公式サイトで確認できます
申請先は、事業所の所在地を管轄するハローワークです。
出典
本ページの内容は、次の公表資料にもとづいています(2026年10月31日確認)。
- 厚生労働省「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(2026年8月1日改訂版)・「Q&A~育児休業等給付~」(令和8年8月版)・「育児休業等給付について」
- 厚生労働省 業務取扱要領「育児休業等給付関係」(出生後休業支援給付、R8.8)
- 厚生労働省「出生後休業支援給付金の支給申請における配偶者の同意書の提出について」・「育児休業等給付の申請手続きを見直します」
上限額と下限額は毎年8月1日に変わります。対象になるかは、勤務先と、事業所を管轄するハローワークに確認してください。
制度の内容・金額・要件・期限は予告なく変更されることがあります。申請の前には必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。本サイトは民間の情報サイトであり、事務局ではありません。
